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渡邉 憲夫
日本原子力産業会議第36回原子動力研究会年会報告書, p.III_10 - III_14, 1999/00
昨年9月13日から18日にかけて、米国ニューヨーク市において、「第4回確率論的安全評価と管理に関する国際会議(PSAM-4)」が開催された。「確率論的安全評価と管理に関する国際会議」は、米国のSPA技術関係者が中心となり約2年ごとに開催されており、今回はその4回目である。原子力に限らず、航空・宇宙,化学,輸送など広範囲にわたる分野のPSA関係者の間で、最新の技術開発・応用に関する経験の共有や意見交換を促進することを目的としている。本報告は、日本原子力産業会議からの要請に基づき、同国際会議における全体概要,技術セッションの概要、並びに、リスクベース事象分析に関するセッションの報文内容について紹介するものである。
渡邉 憲夫
第35回原子動力研究会年会報告書, p.42 - 49, 1998/00
国際原子力機関(IAEA)では、原子力発電所における事故の発生防止を目的とし、ASSET(Analysis and Screening of Safety Events Team)による事例分析を通して教訓の導出並びに改善策の勧告等を行っている。ASSETによる基本的な活動は、事象報告書等の文書情報やプラント設置者との質疑応答に基づく広範な事例のレビューと重要事例の分析であり、これは、根本原因分析方法(ASSET手法)に従って行われる。ASSET手法は、各事例に対して、安全上重要な機器故障や運転員エラー等の不具合を同定し、その直接的な原因や、背後にある根本原因を明かにして、改善策の提案・勧告を行うというものである。本報告では、ASSET活動の概要と現状、及び、そこで用いられている事例分析方法(根本原因分析手法:ASSET手法と呼ぶ)の具体的な手順について紹介する。また、「もんじゅ事例」への適用を通して、ASSET手法における問題点や改良すべき点等についても言及する。
辻野 毅
第30回原子動力研究会年会報告書, p.1 - 21, 1993/08
原子動力研究会の再処理・廃棄物グループ報告の一つとして、標題について、報告するものである。わが国における核燃料サイクル、とりわけバックエンドの安全確保と次世紀に向けた技術の高度化に資するため、原研では、燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の建設・整備を進めている。現在、その建家は完成すると共に内装設備の据付をほぼ終了し、それらの作動試験を開始している。ここでは、わが国における核燃料リサイクルへのNUCEFの役割と寄与および施設について、概説すると共に建設・整備と利用計画の状況についてまとめ、終りに、今後の計画についてのべる。
堀 直彦
第29回原子動力研究会年会報告書, p.III-24 - III-46, 1992/08
米国NRCでは、これまで建設・運転されている多くの原子力プラントに関連した安全上確認すべき安全課題を選定して、何が重要か、どう対処するかの検討を1960年代後半より開始した。当初、この安定課題は一般的安全課題(GSI)として選定されたが、その後のTMI事故等により数回の見直しや課題の追加があった。また、優先順位の見直し、明確化も行い、より優先順位の高い課題として未解決安全課題(USI)が選定された。安全課題の検討・評価・解決においては、安全上の重要性等から判断して、優先順位を決め、時間的だけでなく、人員的、経済的にも、より効率的な解決を試みている。また、課題の解決により、個個のプラントへの解決策の実施、その実施状況の査察を行なっている。ここでは、安全課題の優先順位などにも触れながら、現在までの解決状況について報告する。
久保田 益充; 中村 治人; 荒木 邦夫
原子動力研究会年会報告書, p.1 - 31, 1983/00
群分離の研究開発は、高レベル再処理廃液(HLW)に含まれる長期にわたって有害な元素を分離し、その性状に応じた処理処分を行うことによって、HLW処分の安全性向上に役立てることを目的としている。本報告では、群分離の目的と諸外国及び原研での群分離、消滅処理についての評価結果、および原研における群分離の評価と今後の課題等について概説した。